テーマや目標を決める人も多いでしょう。何かを継続したい。今まで出来ていなかったことを達成したい。掲げるテーマは様々ですが、こうした目標について、英国の心理学者がある調査を行ないました。 すると、8割近くの人は目標を達成することが出来ず、挫折した経験があるという結果に。研究を重ねた教授は、目標を達成させるための秘訣を伝授しています。
この調査を行ったのは、英ハートフォードシャー大学で心理学を研究するリチャード・ワイズマン教授。
英紙デイリー・テレグラフによると、ワイズマン教授は、これまで何らかの目標を立てたことがある人700人を対象に聞き取り調査を実施したそうです。目標の内容は人それぞれ、いろいろなものがあったそうですが、「体重を落とす」「禁煙する」「資格を取る」といった辺りが一般的に見られたそうです。そして、こうした目標を「達成することが出来たか」について尋ねてみると、「成功した」と答えた人はわずかに22%。8割弱の人は、目標を途中で諦めてしまったことが判明しました。 この結果を「2割も成功している」と見るか、「8割も失敗している」と見るかは難しいところですが、ワイズマン教授はこの「成功した」グループと「失敗した」グループの回答結果を研究。成功の秘訣を探りました。
まず、「失敗した」グループを 分析したところ浮かび上がったのは、「自分の周りにある誘惑を取り除く」「模範的なお手本に沿って行動する」「自分の意思の力に頼る」という類の目標を立てた人が失敗に陥りやすい傾向。
しかも、『もし成功することが出来なかったら…』と、「悪い方向へ考える」人も多かったそうです。 対して、「成功した」グループに見られたのは、目標までのプロセスに小さなステップポイントを取り入れる傾向。ポイントをクリアするたびに自分自身を褒めることで、目標達成への道を継続させやすくする人が多かったそうです。又、「人に自分の目標を話す」「目標達成時に訪れるであろうポジティブな面を考える」 (=ネガティブな面はあまり考えない。) 「日々の記録をとる」という人が目立ったといいます。 そして、研究を重ねたワイズマン博士は、
「人々の生活を変えるのに役立つことを願う」と10のアドバイスを伝授してくれています。
1.目標は1つだけにする。
2.数日じっくり考える。
3.以前立てた目標は避ける。
4.ごく普通の目標にする。
5.細かくポイントを設定し、1つずつクリアしていく。
6.自分にプレッシャーをかけ、サポートを得るために友人や家族に目標を話す。
7. 定期的に「達成するとどう好ましくなるのか」を書き出し、利点を考えるようにする。
8.モチベーションと進歩の感覚を守るため、1つのステップをクリアしたら自分にご褒美を与える。
9. 達成までの計画やプロセスを記録し、グラフや絵を使って分かりやすく示す。
10.心が折れそうなときは諦めるのではなく、一時的に前の習慣に戻ったと解釈する。
目標設定される方はご参考にしてみてください。
ポイントは記入すること。出来れば、声を出して記入するほうが良いです。何も記入しなければただの”夢”に終わってしまいます。 ハーバード大学のハーバードサーベイによると、目標やテーマを掲げた人全体の3%が成功者であり、その人々は具体的な目標設定があり、しかも、紙に記入して毎日確認していたというデータがあります。このように反復することにより目標は潜在意識下に入り、無意識レベルで我々の行動に影響を与えます。
私たちには、自身のコミットメントを自らが守ろうとする習性 (機能) が備わっています。その素晴らしい習性 (機能) を是非、活かしてあげましょう。